10代~20代の女性のあいだでひそかなブームとなっている昭和ジュエリー。実は、とっても奥が深いジュエリーなんです。
本記事では、若い世代に再注目される昭和ジュエリーのレトロな魅力をご紹介します。
令和に再注目!昭和ジュエリーとは
昭和ジュエリーとは、昭和時代(1920年代~1980年代)に作られたヴィンテージジュエリーを指します。
近年、主に10代~20代の女性のあいだで昭和レトロ・古着ブームが広まっていることもあり、昭和時代に作られたヴィンテージジュエリーが再注目されています。
インスタグラムのハッシュタグ「#昭和ジュエリー」の投稿数は何と1,000件以上(2023年3月現在)。
ヴィンテージ古着に昭和ジュエリーを合わせたレトロ風コーデや、現代風にジュエリーを重ねづけするコーデの投稿が人気となっています。
本記事では、令和の若い世代に再注目されつつある昭和ジュエリーのレトロな魅力をご紹介していきます。
年代別で見る昭和ジュエリーの特徴
ひとくちに「昭和ジュエリー」といっても、昭和時代は60年以上あるため、年代によって様々なジュエリーが人気になりました。
いわば、昭和時代は伝統的なジュエリーから現代風ジュエリーに至るまでの過渡期。
年代が10年違うだけで、まったく異なるデザインのジュエリーが人気となっていました。
こで本記事では、昭和時代を以下の3つの年代に分けて、それぞれの時代におけるジュエリーの特徴やトレンドを紹介します。
・昭和元年~昭和30年代
・昭和40年代~昭和50年代
・昭和60年代
昭和元年から昭和30年代まで(1926~1964)
大正モダンの雰囲気が色濃く残る1920年代〜1930年代の日本では、アール・ヌーヴォーやアール・デコといった当時のトレンドを抑えたデザインのジュエリーが人気でした。
1940年代に入ると、第二次世界大戦の激化に伴って人々は質素倹約を求められるようになります。
当然、ぜいたくの象徴ともいえるジュエリーは身につけられなくなり、多くのジュエリーが戦争物資として金属供出されました。
そんな不遇の時代が一変したのが1950~1960年代。
戦後の復興と共に、合成石やプラスチックを使用した個性的なジュエリーが世に送り出されていきました。
また、ジュエリーにおける鋳造の技術が誕生したのもこの頃です。
鋳造により、日本のジュエリーは「手作業の一点もの」から「大量生産品」へと変化していきました。
昭和40年代から昭和50年代まで(1965~1984)
高度経済成長期を迎え、日本経済が大きく発展した1960年代~1980年代の日本では、富裕層だけでなく一般市民も日常的にジュエリーを楽しむようになっていきました。
バブルの足音が近づくにつれ、トレンドのジュエリーも大きな宝石をあしらった豪華絢爛なデザインが目立つようになります。
また、せり上がったような立爪デザインの婚約指輪が流行したのもこの頃です。
「婚約指輪は給料の3ヵ月分」という定番フレーズが言われるようになったのもこの年代なのだとか。
昭和60年代(1985~1989)
バブル経済が始まった1985年以降の昭和時代では、当時の好景気を象徴するかのようなゴージャスなデザインがトレンドとなりました。
メインの宝石をさらに大きく見せるため、テーパーダイヤやメレダイヤなどの脇石を何重も囲み、太陽や花のようにデザインしました。
さらに、脇石とメインの宝石に段差をつけることで高さも出したデザインが多く見られました。
また、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルド、オパール、真珠(パール)の人気が非常に高まったのもこの頃です。
特にエメラルドは多くの女性の憧れとされ、多くのジュエリーが作られました。
レトロな昭和ジュエリー、3つの魅力
レトロ好き女子などのあいだでひそかにトレンドになりつつある昭和ジュエリーですが、一体どのような魅力があるのでしょうか。
昭和ジュエリーの魅力としては、以下の3つの要素が挙げられます。
- ボリューム感のあるジュエリーデザイン
- 大粒の宝石
- 日本独自の職人技
ボリューム感のあるジュエリーデザイン
昭和のジュエリー、と聞いて多くの方が思い浮かべるのが、ボリュームのあるジュエリーデザイン。
昭和の時代には、現代のトレンドジュエリーのような華奢なデザインは多くなく、どちらかというと華やかで大きなジュエリーが主流でした。
たとえば指輪の場合は、指の付け根から第二関節までをすっぽりと覆ってしまうような存在感のあるものも少なくありません。
モチーフをよりボリューミーで華やかに魅せるため、大粒の宝石や何重にもわたる脇石の取り巻きデザインが人気となりました。
まるでドロップのように大粒の宝石
大きく、存在感のあるモチーフが人気だった昭和時代のジュエリー。
そんな昭和ジュエリーの中でもひときわ目を引く存在だったのが、まるでドロップのように大粒の宝石たちです。
現代では希少なカラット数の大粒の宝石は縦長のカボションカットなどに研磨され、指輪などにセッティングされました。
繊細な台座に色鮮やかな大粒の宝石が鎮座する様は、まるで子供の頃に憧れたおもちゃの指輪のよう。
1本身につけるだけで、現代のジュエリーではなかなか出せない独特の存在感を発揮してくれます。
昭和時代に合成宝石(人工石)が人気になった理由
昭和時代に作られたジュエリーをいくつか見ていると、内包物や傷が全く無い宝石や、とても色鮮やかな宝石が多いことに気付く方もいるかもしれません。
実は、昭和時代は、人工的に製造した合成石がジュエリーとして広く流通した時代でもありました。
現代における合成石は「安価なアクセサリーに使用されるもの」というイメージが強いですが、昭和の時代はそうではなかったようです。
大粒の宝石がトレンドだった点や、当時の先端技術を駆使したハイカラなもの、というイメージから、合成石のジュエリーは広く使われていました。
職人技が光るジュエリーも人気
大きな宝石や特徴的なデザインと共に昭和ジュエリーの魅力として挙げられるのが、昭和のジュエリー職人だからこそ実現できた職人技の数々。
伝統工芸品のように精巧な石留めや繊細な金属・宝石加工は、昭和の時代にはほとんどが職人による手作業で行われていました。
中でも、江戸時代から続くかんざし造りや刀鍛冶の技術を応用した日本風のジュエリーデザインは、どれも現代のジュエリーには見られない技巧を駆使して制作されています。
そういった職人技を堪能することができるのも、昭和ジュエリーの醍醐味といえるでしょう。
昭和ジュエリーのヴィンテージな価値って?
現代では滅多にお目にかかれない職人技や、色鮮やかな大粒の宝石などが魅力的な昭和ジュエリーですが、昭和ジュエリーのヴィンテージ的な価値とはどのくらいのものなのでしょうか?
昭和ジュエリーは、レトロ好きや昭和好きの20代~30代のあいだで大きな注目を集めていますが、それもここ最近のこと。
多くの昭和ジュエリーは美術的な価値を見いだされることなく、売却やリサイクルに出されているのが現状です。
また、第二次世界大戦による影響も無視できません。
戦時下ではジュエリーで着飾ることはご法度とされた上、空襲被害や金属供出によって多くのジュエリーが失われてしまいました。
そのため、現存している昭和ジュエリーは1950年代~1980年代のものがほとんどと考えられています。
眠っていたジュエリーに新しい目覚めの時をさずけるリフォームブランド「COCON」
「COCON]では、昭和レトロなデザインのジュエリーリフォームをはじめ、様々なリフォームを承っております。
昭和ジュエリーはリフォームという手も
レトロな魅力がたっぷりの昭和ジュエリーですが、身につけられずにもう何年も箪笥の肥しになっている……というものも少なくありません。
また、10代・20代の若い世代が母や祖母から昭和ジュエリーを譲り受けるといったケースも増えています。
「母や祖母が大切にしていた昭和ジュエリーだからこそ、自分もジュエリーとして身につけたい」という方におすすめしたいのが、ジュエリーリフォームという方法。
ジュエリーリフォームとは、お手持ちのジュエリーに使われている宝石や貴金属を活用して新しいジュエリーに仕立て直すサービスです。
少し使いづらいデザインの昭和ジュエリーでも、ジュエリーリフォームをすることで普段使いできる現代風のジュエリーに生まれ変わります。
ジュエリーリフォームの2つの種類と価格相場
昭和ジュエリーを生まれ変わらせるジュエリーリフォームは、大きく分けて以下の2種類に分けることができます。
- セレクトオーダー(セミオーダー)
- フルオーダー(オーダーメイド)
それぞれのリフォームでできることや、価格相場・制作期間などを解説します。
なお、本項でご紹介する価格相場や制作期間はあくまで一例です。
ジュエリーリフォームをオーダーするお店・ブランドや、デザインによって変動します。
セレクトオーダー(セミオーダー)
- 価格相場
- 数万円~
- 制作期間
- 1ヵ月前後
セレクトオーダー(セミオーダー)とは、店頭に用意されたサンプルやデザインカタログの中から、好きなジュエリーデザインを選んでリフォームする方法です。
ネックレスやリング、ピアスなど、様々なアイテムにリフォームすることができます。
セレクトオーダー(セミオーダー)の価格相場は、おおよそ数万円〜10万円前後。
オーダーからお渡しまでにかかる制作期間も約1ヵ月前後と比較的短期間で仕立てられるため、お母様・お祖母様から受け継いだ昭和ジュエリーを手軽にリフォームしたい方におすすめです。
フルオーダー(オーダーメイド)
- 価格相場
- 10万円前後~
- 制作期間
- 2~3ヵ月
フルオーダー(オーダーメイド)とは、デザイナーによるデザイン画から世界にひとつだけのジュエリーを制作するジュエリーリフォームです。
セミオーダーでは実現できないお客様だけのオリジナルデザインで、宝石をさらに輝かせることができます。
フルオーダー(オーダーメイド)にかかる価格相場は、おおよそ10万円前後〜数百万円です。
デザインにこだわればこだわるほど、価格も上がりやすくなります。
また、制作には2〜3ヵ月ほどかかります。
デザイン画から仕立てるため、セミオーダーのリフォームよりも長い制作期間が必要となります。
昭和ジュエリーにジュエリーリフォームが選ばれる理由
レトロでノスタルジックな昭和デザインのジュエリー。
形を変えずそのまま身につけるのも味があっておしゃれですが、好みに合わないものはタンスの奥深くに何年もしまいっぱなしになることも……。
このような昭和ジュエリーをリフォームされる方の多くは、以下のような理由でリフォームすることを選ばれています。
- 宝石や貴金属を活用して新しいジュエリーが制作できる
- 世代を越えて宝石やジュエリーを受け継ぐことができる
宝石・貴金属を活用して新しいジュエリーが制作できる
昭和ジュエリーの特徴でもある大粒の宝石や、メインの宝石を引き立たせる小粒の宝石たち。
ジュエリーリフォームでは、これらのお手持ちの宝石を活用して、新しいデザインのジュエリーに仕立て直すことができます。
複数のジュエリーの宝石をひとつのジュエリーに仕立てることや、それぞれ異なるジュエリーに仕立てることも可能です。
また、お手持ちのジュエリーの貴金属を溶かして、新しいジュエリーの地金とすることも可能です(お店・ブランドによっては行えないケースもあります)。
想い出が詰まったジュエリーだからこそ貴金属も活用したい、という方にもおすすめです。
世代を越えて宝石やジュエリーを受け継ぐことができる
昭和ジュエリーをリフォームされる方の多くが、母や祖母などご家族から受け継いだジュエリーをリフォームされます。
宝石や貴金属は、正しくお手入れすれば何十年・何百年と輝き続けます。
レトロな昭和ジュエリーも、ジュエリーリフォームを行うことで、デザインを変えながら自分の子供や
孫世代にも受け継いでいくことができます。
昭和ジュエリーはヴィンテージな魅力がたくさん
ここまで、昭和ジュエリーの魅力や年代ごとの特徴などをご紹介しました。
昭和時代のヴィンテージジュエリーは、当時の明るい日本経済を象徴するような豪華でダイナミックなデザインが人気でした。
何年も身につけていない昭和ジュエリーは、リフォームでデザインを一新してみるのもおすすめです。
眠っていたジュエリーに新しい目覚めの時をさずけるリフォームブランド「COCON」
広島の老舗ジュエリーブランドが運営する「COCON」は、箪笥に眠ったままの昭和ジュエリーをもう一度輝かせられるオーダーメイドジュエリーリフォームのブランドです。
テレビ電話やLINEなどを利用して打ち合わせができるため、ご自宅にいながらゆったりとジュエリーリフォームを楽しめます。
昭和ジュエリーを生まれ変わらせるジュエリーリフォームに関心がある方は、是非一度、COCONにご相談ください(相談無料)。